「脱毛には炎症ややけどを起こすリスクがあります」
あなたもサロンやクリニックで脱毛をしているなら、このような説明を受けているかと思います。サロンやクリニックでは必ずこのような説明をしていますが、脱毛において「やけどや炎症が一番のリスク」なんですね。
では、実際にやけどや炎症を起こしてしまったら…。
ここでは、やけどや炎症の対処法について詳しく解説していきます。
「今すぐ対処法を知りたい!」という方は、「炎症ややけどの対処法をご紹介!」こちらをご覧下さい。
脱毛後に炎症!やけど?原因はなに?
脱毛サロンで光(フラッシュ)脱毛をするにしろ、クリニックで医療レーザー脱毛をするにしろ、脱毛においては必ずやけどや炎症を起こすリスクが存在します。また、家庭用脱毛器においても同じことが言えますね。
このように、どんな方法で脱毛をするにしろ脱毛機器を使用して脱毛する限り、やけどや炎症は誰しも起こり得ることです。
では、なぜ脱毛をするとやけどや炎症を起こしてしまうのでしょうか。
やけど・炎症の原因は熱エネルギー
脱毛においてやけどや炎症を起こしてしまうのは、一言で言うと、熱エネルギーを使用しているからです。
厳密に言えば、光(フラッシュ)脱毛、医療レーザー脱毛は異なるものになりますが、ザックリと言うと「メラニン色素に向かって熱エネルギーを照射することで脱毛をしている」ということに変わりはありません。そのため、脱毛にはやけどや炎症を起こすリスクがあるのです。
ところで、どんな場合にやけどや炎症を起こしてしまうのでしょうか。
脱毛照射時の出力の上げすぎ
照射時の出力を下げて照射をすれば、それだけやけどや炎症のリスクは下がります。ですが、出力を下げると、当然のことながら脱毛効果も下がってしまうんですね。
そのため、脱毛サロン・クリニックとしては、毛根にしっかりと熱エネルギーを加えられ、脱毛効果を出しつつも、周りの皮膚には影響が出ないギリギリのラインを狙って出力を調整しているんですね。(正確に言うと脱毛サロンとクリニックでは、出力設定出来る範囲が異なります)
そうすることによって、皮膚には影響がない…しかし、しっかりと脱毛効果を得ているというわけです。
ですが、この出力の判断を誤ってしまい、高出力になりすぎてしまうとやけどや炎症を起こします。
もちろん、サロンやクリニックで施術をしてくれるスタッフさんはしっかりと研修や経験を積んでいますが、脱毛を受ける私たちの肌の状態やムダ毛の状態は同じではなく、一人ひとり違ってくるので、ここの判断が非常に難しいんですね。
日焼けしていたため
もう一つの原因は過度な日焼けです。
脱毛サロンやクリニックでは、「日焼けをすると脱毛できません」という説明を受けているかと思います。また、実際に施術の際はお肌の状況をチェックし、明らかに危険な場合は施術を取りやめていますので、脱毛サロンやクリニックで受けている場合はこのあたりは大丈夫かもしれません。
ですが、問題は家庭用脱毛器などを使用し、ご自身で脱毛機器を使用している場合です。
前述した出力の調整もそうですが、日焼けしたお肌の状態もご自身で判断しなければならないため、本来は危ない状態なのに施術をしてしまい、やけどや炎症を起こしてしまうことが多いんですね。
見た目では「そこまで日焼けしていないから大丈夫でしょ」と思っていても、ご自身が思っているより日焼けが酷い場合も考えられます。
このあたりの日焼けの状態の見極めもやけどや炎症を起こす原因の一つです。
炎症ややけどの対処法をご紹介!
それでは、ここからは実際にやけどや炎症を起こしてしまった時の対処法をご紹介していきます。
脱毛後に「あれ、やけど?炎症が起きてるかも!」と感じたら、すぐに応急処置を取ることが大切です。
速やかに応急処置をすることで、その後の回復具合も変わってきますので、やけどや炎症が考えられる場合は、速やかに行動しましょう。
応急処理は流水で冷やすこと
ズバリ応急処置の方法は、流水で冷やすことです。水道水で構わないので10分間ほど冷やすようにしましょう。
実は、やけどや炎症というのは「熱い!」と感じた瞬間だけで起こっているものではありません。つまり脱毛施術時に「熱い!(痛いと感じる人もいます)」と感じた瞬間だけで起こっているわけではなく、余熱のような感じにじわじわと肌の内部まで進行していくものなんですね。
ですから、「あれ、やけどかな、炎症を起こしているかな」と感じたら、少しでも早く応急処置を取ることが大切になります。
もちろん、応急処置の方法としてはいろいろな方法が上げられますが、一番身近にあるもので手っ取り早く出来る対処法が、「流水で冷やすこと」ですので、やけどや炎症が疑われる時にはすぐに対処するようにしましょう。
やけどかも…その時絶対にやってはいけないこと
「炎症を起こしているかもしれない…」と感じた時は、すぐに応急処置を取りましょうと言うことをお伝えしましたが、中には次のようなことをしてしまう人もいらっしゃいます。
自分で判断し何もしない
一番やってはいけないのは、「自分で判断して何もしない」ことです。
「大した事なさそうだし、ほっとけば治るでしょ」と何もしないと、やけどや炎症が悪化してしまうことも考えられます。繰り返しになりますが、やけどや炎症はその場限りではなく、じわじわと進行するものですので、今は大丈夫でも徐々に酷くなってしまうかもしれません。
また、何もせずにいるとやけどや炎症の跡が残ってしまう場合もあります。
いわゆるシミ…のようになってしまう場合もありますので、自己判断はせず、まずは応急処置をしっかりととり、その後医療機関を受診するようにしましょう。
サロンやクリニックは予約なしでも診てもらえるの?
やけどや炎症が疑われる場合、脱毛サロンやクリニックではすぐに対処してもらえるのでしょうか。
あなたもひょっとしたら「そういう時は、予約なしでも大丈夫なのかな?」と疑問に感じているかもしれません。
では、実際に脱毛サロンやクリニックの対応はどうかというと、基本的にはどこのサロン・クリニックも完全予約制となっていますので、予約なしでいきなりサロン・クリニックに行ったところで、対応してもらえるかどうかはわかりません。
ですが、例えばリゼクリニックではやけどや炎症が疑われる方に対して、このようなことを言っています。
万が一、火傷のトラブルが発生した際には、優先的に予約を取らせていただき、医師が責任をもって診断・治療を行いますのでご安心ください。もちろん、処方するお薬も無料です。
引用元: 当院の対応
完全予約制となっているところがほとんどのため、予約こそ必要にはなってきますが、事情を話せば優先的に予約を入れていただけ診てもらえるところが多くなっています。ですから、やけどや炎症のようなトラブルが生じてなるべく早く診てもらい場合は、電話で確認することをオススメします。
脱毛サロンの場合は提携クリニックを確認しましょう
脱毛サロンに限って言えば、クリニックと違い医療機関ではありません。
ですから、スタッフさんに診てもらったところで「医療機関を受診してください」としか言われないでしょう。(…といいますか、サロン側としてもお医者さんではないのでそのような対応しかできません)
もちろん、サロンによっては提携しているクリニックや病院があり、やけどや炎症などトラブルがあった時には診てもらえる環境が整っているところもあります。
このように脱毛サロンの場合は、医療機関ではないためサロンに行ったところで医療機関を紹介されるだけです。ですから、コールセンターやお店に直接連絡を入れ事情を説明し、提携しているクリニックや病院があれば紹介してもらい受診するようにしましょう。
また、サロンによっては受診料などを後日お支払してくれるところもありますので、そのあたりも確認してみて下さい。
跡を残さないための予防策
脱毛におけるやけどや炎症であっても、状態次第では跡が残ってしまう場合があります。せっかく脱毛に通いキレイなツルスベなお肌を目指しているのに、やけどや炎症の跡が残ってしまったらとてもショックですよね。
そこで、やけどや炎症が起こってしまった場合、跡を残さないための予防策も合わせて覚えておきましょう。
紫外線を避ける
やけどや炎症を起こすと、肌は当然のことながら代謝をし自然治癒しようとします。ただし、新しい皮膚は非常に紫外線に弱いんですね。
また、専門的なことを言うと、皮膚というのはメラノサイトがメラニン色素を生成して紫外線から守ってくれているわけですが、やけどや炎症を起こしてしまい、皮膚が再生する際にはメラニンが大量に発生してしまう「炎症後色素沈着」を起こしてしまう可能性があります。
要するに、弱っているところに紫外線をたくさん浴びてしまうと、メラニンが「守らなきゃ!」と過剰に働いてしまうことが原因でシミができてしまうということです。
ですから、やけどや炎症を起こしてしまったら、より紫外線対策をしっかりと取ることが大切です。
ビタミンCを摂取する
ビタミンCには、メラニン生成を抑制し、色素を薄くする働きがあります。
ですから、積極的にビタミンCが含まれる食事やサプリメントなどを活用し、ビタミンCを摂取するように心がけましょう。また、直接皮膚にビタミンCを摂取することも有効的です。つまり、ビタミンC誘導体などの成分を配合した化粧品などを使用していくことも、跡を残さないためには有効的です。
シミ消しクリームなどを利用する
「もうやけどのあとができ始めてしまっている…」そんな時には、シミ消しクリームを使用していく方法も有効的です。
特に「ハイドロキノン」のような成分を含んでいるものは、シミ消しに有効的と言われています。ですが、市販されているシミ消しクリームに配合されているハイドロキノンは配合率が低く抑えられていたりするんですね。
また、ハイドロキノンはシミ消しには有効的と言われていますが、実は副作用も心配されている成分でもあります。
ですから、市販のものを使用するよりは、しっかりと医師に診察してもらい処方してもらったものを使用するのが、一番安全で効果的ですね。
肌トラブルがあったら医師の診察を!
脱毛施術を受ける上で、やけどや炎症のリスクは少なからずあります。
当然、サロンやクリニック側でも最善の施術をしていますが、それでもやけどや炎症の肌トラブルを起こしてしまっている人がいることも事実です。
ですから、少なからずやけどや炎症のリスクがあるということをわきまえておくと共に、何か肌トラブルが起こってしまった時にはすぐに医師による診断を受けるようにしましょう。
その点、脱毛サロンに比べクリニックで脱毛を受けているなら、状況や施術内容も把握しやすいですし、早急に処置もしてもらえますよね。この点は、万が一が起こった時にはクリニックの方が心強い点とも言えるところでしょう。
もちろん、脱毛サロンに通っている場合でも、なるべく早くに医師に診断をしてもらい、適切な処置・処方を受けることが大切です。
決して自己判断はせず、何かおかしいな…と思ったら、速やかに行動するようにしてくださいね。
まとめ
今回のまとめ
- 脱毛の最大のリスクは、やけどや炎症などのトラブルです。
- 熱エネルギーを使用し脱毛をしていきますので、やけどや炎症のリスクがあることを十分にわきまえておきましょう。
- 脱毛施術でやけどや炎症が起こる主な原因は2つです。
- 出力の上げすぎ
- 過度な日焼け
- また、やけどや炎症が疑われる時には、応急処置をすることが非常に大切です。
- 様々な応急処置の方法がありますが、「流水で冷やす方法」が1番手っ取り早くでき、おすすめです。
- また、自己判断することは絶対にやめましょう。
- やけどや炎症は、時間の経過とともにじわじわと酷くなっていく傾向にありますので、応急処置をし、速やかに医療機関で診てもらいましょう。
- ただし、脱毛サロン・クリニックともほとんどのところが完全予約制となっていますので、アポなしで店舗(医院)に行っても対応してもらえない可能性もあります。
- とはいえ、優先的に予約を入れてくれるところもありますので、まずは電話で事情を伝えてみましょう。
- また、やけどや炎症の跡が残らないように、「紫外線は避ける」「ビタミンCを摂取する」など予防をしていくことも大切です。また、「シミ消しクリーム」のような美白効果が期待できるクリームを使用していくことも有効的です。
- なにはともあれ、なにか様子がおかしいな…と感じたら、自己判断はせず、速やかに医師に診断してもらうようにしましょう。