ここでは、「エターナル・ラビリンス(通称:エタラビ)」と「ラットタット」の倒産について詳しくまとめています。
先日「エタラビが倒産!」というニュースが出ましたよね。以前から噂されていたことでしたが、驚いた方も多かったのではないでしょうか。ここでは、今回の倒産に関する情報をまとめています。今後の手続き等に関してもまとめていますので、少しでもお役に立てればと思います。
結論から言えば、これまでエタラビやラットタットで施術を受けていた方は
がおすすめになります。
詳しくは以下をご覧ください。
エタラビ倒産までのあらすじ
まずは、今回エタラビが倒産した経緯について、わかりやすく話をまとめていきます。
少し前にはなしになりますが、2016年の8月にエタラビに対して、業務停止命令が消費者庁より出されました。
消費者庁は、エターナル・ラビリンスの屋号でエステティック(脱毛)の役務を提供していた特定継続的役務提供事業者の株式会社グロワール・ブリエ東京(東京都港区)(以下「同社」といいます。)に対し、平成28年8月24日、特定商取引法第47条第1項の規定に基づき、平成28年8月25日から平成29年5月24日までの間、特定継続的役務提供に関する業務の一部を停止するよう命じました。
なぜ、業務停止命令が出されたのか?…それは以下のような問題点があったためです。
- 実際には、契約代金を一括で支払った場合の1か月当たりの対価が9,500円という計算になるにすぎないにもかかわらず、「月額制」「通常月額9,500円」等と、単価9,500円の契約を任意の月単位で契約する制度であるかのような表示をしていた。さらに、「今なら初月+2ヶ月目も0円、2016年2月29日まで!」というような、申込みの有効期限があるかのように表示していたが、実際には期限を過ぎても「2016年3月31日まで」「2016年4月30日まで」と同様の表示を繰り返し行っていた。
- エタラビは、予約制のエステティックサロンであったが、多数の会員が予約が取れないにもかかわらず、「1か月に1回は必ず予約が取れます。」「うちは間違いなく予約が取れます。」「予約はすぐに取れる完全予約制です。」等、予約の取りやすさを謳っていた。
- クーリング・オフをした消費者に対し、速やかに消費者から受領した金銭を返還する義務があるにもかかわらず、返金に際して「○○店に取りに来てください。」と告げる。中途解約をした消費者に対し「解約してもお金は返せません。それは無理です。」と返金を拒否したり「銀行のシステムのトラブルで、振込みが遅れてしまいました。」「銀行に連絡がちゃんとされていませんでした。」と繰り返すなど不当に遅延させたりしていた。
つまり、簡単にまとめると、このようなことですね。
- ただの分割払いなのに月額制に見せかけていた。
- 期間限定!といっておきながら、毎月同じキャンペーンをしていた。
- 予約が取れない(取りづらいのに)取れますと言っていた。
- 返金の対応が悪かった。拒んでいた。
このようなことが、原因で業務停止命令が出されていました。
とはいうものの、この時点では、”一部の”業務停止命令だったため、営業自体は続けられていました。ちなみに、営業停止処分となっていた”一部”とは、以下のようなところです。
業務停止命令の内容
- 「新規お客を(広告などで)勧誘すること」
- 「新規顧客を申し込みを受けるけること」
- 「新規顧客と契約をすること」
停止命令の期間
平成28年8月25日から平成29年5月24日まで
つまりは、「新規のお客様はとってはダメですよ」という停止命令が出ていたというわけです。ですが、この一部を除いた部分は、通常通り営業できていたわけなんですね。
ですので、すでにエタラビと契約をしていた会員様というのは、業務停止命令が出された後でも、普通に通えていたわけです。
ただ、
この業務停止命令が出された時点で、「エタラビは倒産するんじゃないの?」という噂が出ていたんですね。
エタラビが倒産!一緒にラットタットも!?
そして、噂は見事的中し、エタラビがこの度、破産申請をし、倒産ということになってしまいました。
すべに、業務停止命令がだされていた時点で、「資金繰りが厳しいのでは?」ということを言われていましたので、仕方がなかったようですね。そして、実は、エタラビの倒産に伴い、全身脱毛専門サロンと運営していた「ラットタット」も同じく倒産となりました。
「え?どうして?」という人のために、わかりやすく説明していきますね。
ラットタットも倒産になったのはなぜ?
エタラビを運営していた会社は、「株式会社グロワール・ブリエ東京」という会社でした。そして、ラットタットを運営していたのが「ミスプレミアム株式会社」という会社です。
そして、実は、あまり知られていなかったと思いますが、ラットタットを運営していた「ミスプレミアム株式会社」というのは、「株式会社グロワール・ブリエ東京」の子会社だったんですね。
つまり、親会社の倒産に伴い、合わせて共倒れになってしまったということです。ですので、簡単に言えば、今回の倒産は「エタラビ」だけではなく「ラットタット」も倒産になってしまったということなんですね。
エタラビ倒産までのあらすじをまとめると…
- 約半年ほど前に、エタラビに業務停止命令が出されていた。
- それ以降、事業が厳しくなっていた。
- 事業継続が不可能となり、倒産する運びになった。
- 「エタラビ」の子会社が運営していた「ラットタット」も合わせて倒産となった。
エタラビ・ラットタット会員だった人はどうなるの?
それでは、ここからは「既にエタラビ・ラットタットの会員だった人はどうなるの?」ということについてまとめていきます。
倒産するかも…という噂は出ていたものの、業務停止命令が出されて以降も、会員様は問題なく施術を受け続けることができていましたよね。
ただ、今回、倒産となってしまいましたので、話は変わってきてしまいます。
まずは、こちらをご覧下さい。
■エタラビ会員、ラットタット会員の皆様へ
エタラビ会員、ラットタット会員の皆様には、中途解約に伴うご返金の遅延並びに今般の破産手続開始決定につき、多大なご迷惑をお掛け致しますこと心よりお詫び申し上げます。
GB社及びMP社の破産手続開始決定に伴い、GB社又はMP社とご契約をされている会員様については、今後、美容脱毛サービスをお受けいただくことができません。引用元: 破産手続開始決定のお知らせ
※GB社…「株式会社グロワール・ブリエ東京」のこと。MP社…「ミスプレミアム株式会社」のこと。
当たり前ですが、倒産…ということになってしまいましたので、エタラビの会員だった人、ラットタットの会員だった人たちは、残念ながら今まで通っていた店舗では、今まで通り施術を受けることはもうできません。
「じゃあ、どうすればいいの??」
…と、いうことについて、現段階でわかっていることについてまとめていきます。
脱毛を継続したい人はどうなる?
脱毛のご継続をお考えの人は、「ミュゼ」にて継続をしていくことが可能となります。優遇措置の条件などが状況によって異なりますので、ご注意下さい。
まずは、「今後も脱毛を続けたいんだけど…どうすればいいの?」という人は、こちらを参考にしてみて下さい。
今後もお手入れの継続を希望される会員様に対しては、一般社団法人日本エステティック経営者会(以下「JEM」と言います。)様により優遇措置(会員様にも一定のご負担が生じる可能性がございます。)が実施されることになりました。
引用元: 破産手続開始決定のお知らせ
「日本エステティック経営者会?」「優遇措置?」と、このあたりがわかりづらいと思いますので、わかりやすく説明していきますね。
日本エステティック経営者会とは?
安心と安全を確保するために消費者への正い告知と契約、及び従事するものたちの知識・技術の向上をし続けるサロン運営の構築に傾注することが、業界の会社的信頼の向上に寄与すると考えております。そこでこのたび、各サロン経営者が主体となり、法律順守のもと従事者の教育を行い、お客様の安心と安全を確保した健全な店舗経営、地域社会への貢献と行政などの国の機関への窓口として、エステティック業界の健全化とより一層の発展の為、この会を2008年に設立致しました。
引用元: 日本エステティック経営者会とは
つまりは、簡単に言えば、「消費者の人達には、正しい告知をしていきましょうね。」「サロンの経営者の人達は、しっかりと法律を守って従業員の教育をしていきましょうね。」…というようなことを、エステ業界のみんなで作っていきしょう。
…ということで、できた社団法人のことですね。
要は、この社団法人が「今回のエタラビとラットタットの倒産のお手伝いをします。」ということです。そして、エタラビ・ラットタットの被害を受けてしまった会員様に「優遇措置を用意します。」ということですね。
脱毛を継続したい人はミュゼで施術が受けられる!?
破産申立てに先立ち、両社から当会に対し、両社の会員様が継続してサービスを受けるための優遇措置を検討して欲しいとの要請を受けました。当会としても、消費者の保護を最優先に協議を重ねた結果、当会の理事である株式会社ミュゼプラチナム(以下「ミュゼ社」といいます。)にて、一定条件のもとで会員様を受け入れることが決定致しましたのでここにご報告いたします。
実は、エタラビが業務停止命令を出されて以降、「ミュゼ」が支援をしてきました。そして、ミュゼは、日本エステティック経営者会の理事を務めていたということもあり、今回エタラビとラットタットの倒産で困っている人達を引き受けるということになったようです。
さらには、エタラビ・ラットタットがあった店舗もミュゼが引き継ぎ、ミュゼが運営していくということになります。そして、ラットタットだった店舗に関しては、2017年4月15日より、新ブランド「colorée(コロリー)」として新規オープンしていきます。
立ち位置としては、「colorée(コロリー)」はミュゼが運営する全身脱毛専門サロンということになりますね。
ちなみに、エタラビがあった店舗に関しても、既にミュゼに譲渡している状況ですので、今後、ミュゼとしてやっていくのか、コロリーになるのか、はたまた、そこの店舗は閉鎖されてしまうのか…ということについては、現段階では詳しくわかりません。
ラットタットからコロリーに変わりましたが、2019年4月よりコロリーがミュゼに統合されることになりました。
詳しくは下記のページを参考にしてみて下さい。
では、エタラビ会員だった人、ラットタット会員だった人は、ミュゼにてどうのような優遇措置のもと、脱毛を続けられるのでしょうか?
ミュゼで受けられる優遇措置の内容は?
まずは、優遇措置が受けられる対象者からみていきましょう。
<対象となる方>
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- クレジットカード、現金、信販契約で代金全額をお支払済みの方
→ 上記のお客様は優遇措置1へ
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- 信販契約ご利用、現在お支払中で、株式会社日本プラム、株式会社ダブルラックとご契約の方
→ 上記のお客様は優遇措置2へ
<対象とならない方>
- 既にエステ契約を解約済みの方
つまり、現金や分割ローンで全額支払いが終えている人と、分割ローンを組んで払っている途中の人、とで、受けられる優遇措置が変わってくるということです。
そして、すでに解約してしまったという人は、今回の優遇措置は受けられないということですね。
◯クレジットカード、現金、信販契約で代金全額をお支払済みの方エタラビの1回あたりの定価:28,500円(税込)
ラットタットの1回あたりの定価:20,400円(税込)…の35%を支払うことによって、残りの回数分の脱毛が受けられる。
優遇措置①は、前述した通り全額を支払った人が対象です。つまり、全額支払ったけど、契約した回数が残っている…という人ですね。
その場合、エタラビ・ラットタットそれぞれの1回あたりの料金の35%を支払えば、残りの回数分を施術できるということになります。
「全額支払ってるのに!」…と、思うかもしれませんが、残りの回数分が受けられずに、消えてなくなってしまうよりは、ミュゼが差し伸べてくれた優遇措置を受けた方が、今後新しいサロンと契約するよりは、お得になる…という感じですね^^;
ちなみに、優遇措置を受ける場合、ミュゼでは全身の1/4ずつ施術をしていきますので、支払いは、35%の1/4ずつということになります。
例)ラットタットの場合
- ラットタットでは全身1回あたりが20,400円。
- 優遇措置で35%になるので、7,140円が1回あたりの料金となる。
- ミュゼでは1/4ずつ施術していくので、その都度1,785円を支払っていく。
<支払方法>
支払いは、その都度1/4の料金を支払う。現金・クレジットカードで支払うことになる。
◯信販契約ご利用、現在お支払中で、株式会社日本プラム、株式会社ダブルラックとご契約の方今後も信販会社の支払いを続けていけば、 ミュゼにてサービス提供の継続が可能。
優遇措置②は、信販会社と分割ローンの契約をした人で、まだ支払いが全て終わっていない…という人ですね。
これに該当する人は、今後も分割ローンの支払いを続けることによって、ミュゼにて施術を続けることが可能ということになります。
優遇措置を申し込むにはどうする?
優遇措置を受けるためには、ミュゼに申し込みをする必要があります。
0120-202-042(優遇措置お申込み専用ダイヤル)
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- まずは、優遇措置専門ダイヤルに電話をし、来店の予約を取ります。
↓
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- 予約した日に来店をし、優遇措置での今後の説明を受け、申込みをします。
↓ ※申込みの際、印鑑・身分証明書が必要です。
- 契約をしたら、これまで通り予約を取り脱毛を受けます。
脱毛の予約の方法は?
優遇措置でのお申込みをすれば、これまで通り、サロンに通うことができます。予約の方法もこれまで通り、特に変更はないようです。
ただ、一部店舗では、すでに撤退してしまっている店舗もあるようです。
そのような場合は、先ほどの優遇措置専門ダイヤル(0120-202-042)にて、確認を取るようにして下さい。
解約したい人には返金される?
エタラビ・ラットタットの倒産に伴い、そのまま解約したい人もいるかと思いますが、残念ながらほとんど返金はないと思っていたほうがよさそうです。
「倒産したのなら、解約したい!」「お金返して!」…という人は多いと思いますが、残念ながら、ほとんど返金はないものと思っていたほうがよさそうです。
Q7.施術を受けられないなら、契約の解約をしたい。解約すれば既に支払った代金は返ってくるのか。
A7.契約に基づく中途解約(この場合、違約金が発生します。)は可能です。また、GB社及びMP社が破産して既に施術をできないことが確定している以上、債務不履行に基づく解除をすることも可能です。解約または解除を希望される場合には、次のメールアドレス(info@gbmp-toiawase.com)に住所、氏名、電話番号、会員番号、契約店舗をご記入の上、ご連絡ください。
もっとも、解約または解除の結果、顧客の皆様はGB社またはMP社に対して既に支払った代金を返還するよう請求する権利を取得することになりますが、現在両社には見るべき資産はほとんどなく、一般債権者への配当は極めて困難な見通しです。したがって、契約を解約または解除したとしても、実際に返金を受けることはたとえ一部であっても極めて困難です。引用元: 解約及び抗弁権の接続について
要するに、簡単に言えばこんな感じですね。
”解約や契約解除自体は、法律上、問題なくできます。ただ、エタラビ・ラットタットにお金が残っていませんので、実際に返金できるかはわかりません。仮に「一部だけでも返して」…と言われても難しい状況です。”
…残念ながら、解約をしても、お金は戻ってこないと思っていたほうがよさそうですね。ただ、前述した通り、解約の前であればミュゼにて優遇措置で受けることができます。
とはいっても、解約・解除をしてしまうと優遇措置が受けられませんので、よく考えてから解約・解除を行うようにして下さい。
まとめ
- エタラビの倒産に伴い、ラットタットも倒産した。
- 既に会員になっていた人たちのためにミュゼにて優遇措置が用意された。
- ただし、お支払状況によって受けられる優遇措置は異なる。
- エタラビ・ラットタットを解約することは可能だが返金はないと思ったほうがいい。
これまでエタラビやラットタットで施術を受けていた方は
がおすすめになります。